ジュニアサブミッショングラップリング 競技規則

ジュニアサブミッショングラップリング 競技規則

【試合ラウンド】
未就学児の部:2分1R
小学1・2年生の部:3分1R
小学3・4年生の部:3分1R
小学5・6年生の部:4分1R
中学生の部:4分1R

【試合場】
試合場は下記の条件を満たしていなければならない。
(1)主催者が承認した競技に対応できる広さを確保したリング、レスリングマット、柔道場、ケージなど。
(2)試合場の床は組技を行うのに十分な安全性を確保していること。

【階級】
未就学児の部:軽量級(20kg未満) 重量級(20kg以上)
小学1・2年生の部:軽量級(20kg未満) 中量級(25kg未満) 重量級(25kg以上)
小学3・4年生の部:軽量級(27kg未満) 中量級(31kg未満) 重量級(31kg以上)
小学5・6年生の部:軽量級(32kg未満)
中量級(38kg未満) 重量級(38kg以上)
中学生の部:軽量級(40kg未満) 中量級(50kg未満) 重量級(50kg以上)

【出場選手の用具・装具】
・上半身は袖に隙間のできないラッシュガード及びシャツ等、もしくは裸でなければならない。
女子はTシャツかラッシュガードとする。
下半身はポケットや金具のないファイトショーツなど。色は自由。ただし相手側コーナーと同じ色は禁止。
(赤コーナーの選手が青色、青コーナーの選手が赤色の着衣を着るなど。)
・マウスピース、ファウルカップ、膝あてなどは必須ではないが、競技に支障を来さないものであれば使用可。ただし、使用の場合は装具チェックを受ける。
・身体へのあらゆる油分類の塗布は認めない。
・試合前までに対格の手首、足首にコーナー色(赤色、青色)のリストバンドまたはテープ類を装着する。
・レスリングシューズは着用不可とする。

【セコンド】
1名の選手につきセコンドは1名から3名までとし、内1名をチーフセコンドとする。

【セコンドの禁止事項】
セコンドは次の事項を守らなければならない。違反者は注意が与えられ、
2度目の注意が与えられると退場が命じられる。なお退場となった者は、24時間のセコンド資格消失とする。
(1)試合前に試合場内に入るのは、チーフセコンドのみでなければならない。
(2)試合中試合場の内外に関わらず双方の選手の身体に触れてはならない。
(3)試合中いかなる理由であれ、試合場内に入ってはならない。
(4)マナーに反する言動は慎まなければならない。

【用具】
試合においてセコンドが使用出来る用具は次の通りである。
(1)水
(2)ボトル
※インターバルで使用できる飲料は水のみ。この際、容器は透明なものを使用することを義務づける。
(3)タオル
(4)時計

【勝敗の決定】
(1)一本(ギブアップ)(タップアウト)(S)
 技を極められた選手が降参の意思表示を行った場合。
 ※降参の意思表示は口頭で行うか、手・足によりマットか選手の身体を軽く叩く事により成立する。

(2)テクニカル一本(見込み一本)(TS)
 選手が技を極められている状態で選手の身体が危険であるとレフリーが判断し、試合を止めた場合。
 セコンドが自陣の選手が技を極められている状態で選手の身体が危険であると判断し、タオルを試合場に投入した場合。

(3)ポイント判定
 試合終了後により多くのポイントを獲得した選手を勝者とする。
 同点だった場合、反則による減点の少ない方の選手を勝者とする。

(4)レフリー判定(トーナメント戦のみ)
 試合終了後、両者の獲得したポイントが同点だった場合に試合内容を評価してレフリーが勝者を決定する。
 ワンマッチの場合はレフリー判定を行わずに、引き分け(ドロー)とする。

(5)反則失格
 一方の度重なる反則行為や重度の反則行為についてレフリーが該当選手に失格を言い渡した場合に、
 もう一方の反則行為を受けた選手を勝者とする。

【組み技の採点基準】

(1)ポジショニング・ポイント
「トップ」=1ポイント
 両者グラウンド時にトップ・ポジションにいる選手がボトム・ポジションにいる選手を制している
 (ベースを確保できている)場合に加点される。
 ボトムにいる選手の背面が継続的にマットに接触していなければ加点されない。

「ハーフ」=1ポイント
 トップ・ポジションにいる選手の片脚が、ボトム・ポジションにいる選手の脚の間にある場合に加点される。
 ボトムにいる選手の肩が継続的にマットに接触していなければ加点されない。

「サイド」=2ポイント
 トップ・ポジションにいる選手が、ボトム・ポジションにいる選手の胴体を横から抑え込んでいる場合に加点される。
 ボトムにいる選手の肩が継続的にマットに接触していなければ加点されない。

「ハーフ・トゥ・サイド」=1ポイント
 「ハーフ」から「サイド」に移行した場合に加点される。

「マウント」=3ポイント
 トップ・ポジションにいる選手がボトム・ポジションにいる選手の胴体に正対し馬乗りになっている場合に加点される。
 トップ・ポジションにいる選手の膝または足の裏が継続的にマットに接触していなければ加点されない。

「バック」=3ポイント
 相手の背後を取り、両脚を相手にからませ鼠蹊(そけい)部を制している場合に加点される。

※どのポジショニングにおいても、一定時間その状態を維持できなければ加点対象とはならない。

(2)アクション・ポイント

「キャッチ」=1ポイント
 関節技、および絞め技が極まる寸前の状態に相手を追い込んだ場合に加点される。
 関節技、首関節に思い負荷のかかる締め技での「キャッチ」コール後に一定時間展開の変化の無い場合、
 レフリーの判断により見込み一本(TS)が認められる。

「スタンド・ポジション」
 足の裏以外の部位が床に触れていない状態。

「グラウンド・ポジション」
 足の裏以外の部位が床に触れている状態。

「トップ/ボトム・ポジション」
 グラウンド時に相手の上にいる場合は「トップポジション」、下にいる場合は「ボトム・ポジション」と呼ぶ。

【ポジショニング・ポイントの加点】
 ポジショニング・ポイントの加点方法は一つの試合展開の中で、
(1)トップ (2)ハーフ(3)サイド(4)マウント/バック
 上記の順に評価をして加点される。

 ※マウントからバック、バックからマウントに移行した場合は両方とも加点対象となる。
 ※スタンド・ポジションとなり、新たな試合展開になったと認められると加点も再開される。

【レフリー判定の基準】
 レフリー判定の採点は、次の順に評価される。
 (1)的確で有効な攻撃(2)一本への積極性(3)試合の支配

【ドント・ムーブ】
(1)試合中に選手が試合場外へ出そうになるまたは出た場合
(2)グラウンド・ポジションにある選手の着衣や装備がはずれたりまたははずれそうになった場合
 (1)(2)のいずれかの状況でレフリーにより双方の選手にドント・ムーブが命じられる。
 ドント・ムーブを命じられた双方の選手は直ちに動作を止め、
 レフリーが試合続行を命じるまでそのままの体勢を維持しなければならない。

【消極的試合態度への注意と減点】
 一方もしくは双方の選手の消極的試合態度により試合が膠着した場合、
 レフリーはその原因となっている選手に注意または減点を与えてブレイクし
 スタンド・ポジションから試合を再開する。

【ブレイク】
 消極的試合態度以外の理由で攻防が膠着し明らかな進展がないとレフリーが判断した場合、
 あるいはドント・ムーブの際に故意、偶然に関わらず動作を止めた体勢を維持出来ない、
 または出来なかった場合、双方の選手にブレイクが命じられスタンド・ポジションからの再開となる。
 ブレイクを命じられた選手は直ちに攻防を止め分かれなければならない。
 また、相手の身体を完全に持ち上げ上体を起こし背中を伸ばした状態で展開が膠着した場合(リフト)も
 ブレイクが命じられる。

【反則行為】
 ・反則を犯した場合はその程度により審判が注意し減点され、度重なる反則を犯した場合はその選手は反則負けとなる。
 ・反則行為の内容が悪質だった場合や、きわめて危険であると審判が判断した場合は即刻反則負けとなる。
 ・反則行為による負傷やコンディションの低下が原因で反則行為を受けた選手の試合続行が不可能であると
  審判が判断した場合、反則を犯した選手は失格となり、反則行為を受けた選手の反則勝ちとなる。

【禁じる攻撃】
1.組技
・相手を頭部から落とす投げ技
・裏投げ、反り投げなど相手を後方に投げる技(バックドロップなども同様)
・足を掛けない状態での鯖折り
・投げの途中に手を離し、放り投げるような行為
・膝をついての担ぎ技(背負投げ、肩車など)
・自分が頭から床に突っ込んだり、相手を突っ込ませるような投げ技および行為。
・頭部だけを掴んでの首投げ

2.絞技・関節技
・カニばさみ
・正面から相手の首を抱えて絞め上げる行為
・首関節を極める行為
・足で首だけを挟んだり捻る行為
・アキレス腱固め以外の足関節
・フェイスロック
・手首固め
・V クロスアームロックなど、足で腕を極める技
・スタンドにおいて体重を浴びせて極める関節技
・指へのあらゆる攻撃

【禁じる行為】
・噛み付く・歯を押し付けたりする
・爪で引っ掻く
・目、鼻の穴、耳の穴、口の中に指を入れる
・目に肘や顎等を押し付ける
・皮膚をつまむ
・頭髪や喉、鼻、耳、性器をつかむ
・喉を指や掌で押す
・一度に 3 本未満の指を掴む
・着衣や装備を掴む
・ロープ、コーナー・マット等に顔面や喉を叩きつける
・ロープ、コーナー・マット等をてこの支点に、関節を極める
・ロープ・コーナー・マット等を掴んだり、腕や脚を掛ける
・ダウンしている対戦者への攻撃
・ブレイクやドントムーブ後、レフリーが試合続行を命じる前に攻防を再開する
・ラウンド中以外の攻撃
・対戦者を故意に試合上の外へ出す
・消極的な試合態度
・レフリーの指示に従わない
・奇声や大声を発する
・選手同士が会話を交わすこと
・手四つに手を組む行為
・マナーに反する行為
・全力で戦わない事
・試合前、試合後の挨拶を行わない事
・逃避行為(故意に試合場の外にでる。マウスピースを故意に吐き出す等の遅延行為)

【審判の主な指示内容】

ファイト:試合開始。
アクション:膠着時に攻防を促す。
ブレイク:試合を一時中断し、試合場中央にて再開。
ストップ・ドントムーブ:選手はそのままの体勢を維持する。
ダウン:ダメージのため試合続行が不可能な状態。
ストップ:試合の中断、または終了。
スタンド/グラウンド:
両者スタンド時に「スタンド」、一方の選手がグラウンド時に「グラウンド」
※グラウンドは足の裏以外の部分を地面につける状態の事をいう。

0 件のコメント:

コメントを投稿